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新派

6月、新橋演舞場で新派公演が上演されている。
昼は「婦系図」、夜は「鹿鳴館」だ。
新派120周年記念。

歌舞伎を見始めて新派も見るようになったのだから、四半世紀以上見ていることになる。
今回は「婦系図」を見た。
いやあ、泣ける泣ける・・・。
乱暴な言い方をすると、新派の「婦系図」とオペラの「椿姫」は、義理ある人に無理矢理別れさせられた男女、そして最後に女が死んでしまうという点で似ているのだが、決定的に違うのは最後の幕切れ。
椿姫では、別れた男が死の床にある女の元にかけつけ、彼に再会できた喜びのうちに、彼女は死んでいくのだが、新派は間に合わないというシビアな結末。

このあたりが「日本の美学」なのかもしれないなあと思う。再会して魂が救われる、というヨーロッパ的な結末ではなく、やりきれない、どうしようもない悲哀の中に、日本人の美学が隠されている。

ごんたろう 2008年06月19日(木)23:54

先日、新聞のこの新派の公演の記事を読んで、観劇したいなぁ〜と思っていなのですが、
行かれたのですね〜。
水谷八重子さん、波野久里子さん ですよね〜〜。
いいなぁ〜〜〜 わたしも観たいです!
もっと近かったら・・・・と愚痴ります!!

亀山早苗 2008年06月21日(土)04:07

はい、ごんさん。
新派はいいですねえ。
なんだかね、いい意味で「忍ぶ」「我慢する」「義理を通す」なんていう
日本人の美徳がたっぷりです。
だからこそ、涙を誘うのでしょうね。

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