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今日あたりはかなり涼しくて、秋になったんだなあ、という感じがする。
秋も最初のうちはいいんだけど、晩秋となると、ちょっともの悲しくなる。
妙に人恋しくなったりするからやっかいだ。
とはいえ、夏の暑さは苦手なので、涼しくなったのにはほっとしているけれど。

ニュースでも話題になっている、不倫相手の妻殺害依頼事件。
未遂で終わってよかった。
その昔、某大手企業の優秀なOLが、不倫相手の家に放火して
子供が逃げ遅れた、という事件もあった。
こういう事件を聞くたびに、心中複雑になる。
すべてが見えなくなってしまうほど好きになってしまったのかもしれないが、
やはり一歩、引いてほしかった、と思う。
不倫という形であっても、恋愛は恋愛だと思うし、
そういう視点で本を書いてもいるのだが、私は決して不倫を肯定はしていない。
どんどんやれ、なんて思ってないし、やめられるものならやめたほうがいい、とも
言っている。
ただ、やはり世の中にはいけないとわかっていても、好きになってしまうことが
あるし、お互いの気持ちで「始まって」しまうのはしかたがない面もある。
だが、よほど強い意志がなければ、そういう関係は続けられない。
好きだから何をしてもいい、というわけにはいかないのだ。
独身同士なら何をしてもいいけれど、不倫の場合、
何の罪もない第三者がいるのだから。
第三者を傷つけない、というのは暗黙のルールだろう。

若い女性は、「好きになった人に、たまたま家庭があっただけ」
という言い方をする。
だが、結婚生活が彼にもたらしてきた影響は、厳然として存在する。
彼が今、素敵に見えるのは「家庭があるから」という面があるのだ、と
いうことを、現実的に考えたほうがいいのではないか。
そこまで冷静に考えてもなお、どうしても彼が好きだというなら、
「もう止めようがない」と思う。
自分をひたすら律しながら、つらくても進んでいくしかないのだから。
ただ、やめようと思ったらいつでもやめていいんだよ、と私は若い女性たちに言う。
自分を追いつめたり彼を追いつめたりするようになったら、
さっさとやめたほうがいい。

今回の事件、「相手の奥さんに子供が生まれて、裏切られたと思った」と
彼女は言っている。
それを「馬鹿だね」と言ってしまうのは簡単だけど、
そう断罪するのは、やはりかわいそうな気がしてならない。
彼女の場合、殺人依頼をした人が、いいかげんなヤツだったから
よかったようなものの、彼女自身は本気で依頼していたのだから。
こういう話はなんともいえず、せつない。
そこまで思いつめないようにするために、誰か何とかできなかったのか、と
いう気がしてならない・・・。