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立て続けにバレエを見て

パリ・オペラ座バレエ団の有志からなる「エトワール・ガラ」と
アメリカンバレエシアターの「ライモンダ」を立て続けに見る。
いちばん驚いたのは、オペラ座バレエ団のマリ=アニエス・ジロー。
美人でクールでかっこよくて・・・踊りもまたすばらしい。
ライモンダは全編通して見たのは初めて。
多少荒さが気になったのと、ベロセルコフスキー休演で
カレーニョが代演だったのだが、
カレーニョ、ちょっと元気がないかなあ、と心配。
若くハンサムな求婚者ということで、多少抑えていたのかしら・・・。
ライバルに扮したフリオ・ボッカはなかなかの貫禄。
ふたりの男の間で悩む女性・・・羨ましいかも。

バレエを見ていて、いつも思うのは肉体の雄弁さ。
芸術だから、ということを差し引いても、
日常で私たちも、もっと肉体で何かを語れるのではないだろうか。
ちょっとした仕草で、ちょっとした手の動きで。
たとえば相手への想いを、あるいは心からの愛しさを。
言葉には限界がある。
言葉の無力感を覚えると、胸に詰まったものは涙となるしかない。
でもそうではなくて、何かもっと豊かなものを仕草で、
肉体で、表現できたらいいのに。