2006年9月

急に涼しくなって

もうこのまま秋になってしまうのだろうか。
しとしと雨がなんとなく憂鬱。
ぎらぎら太陽にうんざりしていたのに、このまま涼しくなるかと思うと
寂しい気もする。人間って勝手だ。

つい先日、気づいた哲学的な問題。
人は、今日がこれまでの人生でいちばん年取ってるけど、
今日が、これからの人生でいちばん若い日でもあるということ。

イラストレーターの女性が自殺した。48歳。
詳しいことはわからないが、仕事ができないという母親宛の遺書が
あったというから独身なのかもしれない。
独身、48歳。フリーランスの仕事。
うーん。しんどい。他人事とは思えない。

個人の仕事って、ときどき本当につらいなあと思う。
相談する人はいるとしても、
本当の意味で、仕事の苦労や喜びを分かち合うことができない。
年齢を重ねるごとに、いろいろな孤独が深まっていく。
日々の仕事仲間も、日常をともにする家族もいないとなると、
これはなかなかにつらいものがある。
しかも、年齢的にも更年期に近くなったりすれば、
二重苦、三重苦といった事態になりがちだ。

うーん、いったいどうすればいいのやら。

9.11から5年

あの日のあの時間、私はニュースステーションを見ていた。
まだ久米宏が進行をしていたころ・・・。
番組の最後、いきなりワールドトレードセンターに飛行機が突っ込む映像が流れた。
映画のようだった。
その数か月前、私は久々にニューヨークに行ったばかりで、
まだあの街の躍動感が身体に残っている状態だったから、本当に驚いた。

あれから5年。
この間のアメリカの対応には、やはり賛同しかねるけど、
あのときのアメリカの人々の気持ちは察するにあまりある。

つい先日、「ユナイテッド93」を観た。
ワールドトレードセンターに突っ込んだ2機、ペンタゴンに突っ込んだ3機目、
そしてひっそりと墜落した4機目。
その4機目の機内の様子を描いた映画だ。
特にテロリストを声高に非難するわけでもなく、
かといってアメリカ人を声高に誇らしく語るわけでもなく、
淡々と「あの日のあの機内」が描かれている。

いちばん驚いたのは、管制官や軍人たちに、当の本人たちが出演していること。
何を思って出演したのか・・・。
あの4機目を忘れないでほしい、ということなのか。

飛行機がレーダーの範疇から消え、それがいつのまにか
マンハッタンに現れてビルに突っ込む、しかも2機も。
というところから、管制塔や軍のパニックが始まる。
誰も、一体何が起こったのか把握できない。
なんだかわからない、だが、何か飛んでもないことが起こっている。
そのときの人々の現実感のなさのようなものだけは、
とてもうまく描かれていた。

あんなことは起こってはならない。
あんなふうに人が殺されるのは理不尽すぎる。
だが、報復の連鎖もまた、どこかでやめさせなければ。
ワールドトレードセンターの救助の模様を映画化した作品も
10月に公開される。

いつしか9月

いつの間にか、9月になってしまった。
今年もあと4カ月。
早すぎる・・・。

ここ2カ月くらい、ずっとイマイチ元気が出なかった。
仕事のこと、これから先のことなど、なんだかいろいろ考えてしまって。
だが、どうやら少しずつ、からまった糸がほどけつつあるような気がする。
考えていてもしかたがない、と思い始めたのも事実。
現状維持なんておもしろくない、人生は攻撃的に生きていかなければ。
たとえ失敗しても、冒険したり、賭けしてみたりしたほうがおもしろい。
結局は、そういういいかげんな生き方しかできないってことなのかもしれないが。