例の警察官、結局、還らぬ人となった。
斎場にかけつけて、彼の名前を間違え続けた首相というのも、なんだかな〜という感じの人だ。パフォーマンス見え見え。「日本人として誇りに思う」という言い方も、なんとなく嫌な感じ。
どうもこの国は、国という体裁をなんとか整えたくて躍起になっているように見える。国民はいつも置き去り。国民あっての国なのに・・・。
だから、「女性は産む機械」なんて言うアホな発言も出てくるわけだ。国を主導する人たちの意識が、一般の人たちの意識と完全に乖離している。何かを押しつけようとしてばかりだ。
離婚後、300日以内に産まれた子は前夫の子になる、というアホな法律だって、ずっと以前から指摘されていたこと。そういう子が1000人以上いるらしいとわかって初めて、調査に乗り出すバカさかげん。
戸籍、家父長制度の名残の法律がまだまだ幅を利かせているというのは、やはりおかしいのではないだろうか。
東武東上線ときわ台駅で、女性を助けようとして電車に轢かれ、今なお重体の警察官がいる。
この話を聞いたとき、おそらく誰もが胸を締めつけられるような気持ちになっただろう。
自分の命を賭してまで、人を助ける義務は、いくら警官といえどもないはず。
今、彼が勤務していた交番は、花や千羽鶴であふれている。やはり、誰もが心を揺さぶられたのだと思う。こんなご時世に、とっさの行為とはいえ、相手をかばうようにして重体になってしまった彼の行為に。
おそらく考えた末の行動ではないと思う。職務に忠実に生きてきた、人のために働いてきた、彼の人生観が、そのままその行動に表れたのだろう。
単なる美談で語られてはいけないと思う。こうやって仕事をしている人たちが実際にいるということ、彼だけではなく、他の警察官も、火の中に飛び込んでいく消防官も、いわゆる海猿と呼ばれる海上保安官も、山岳救助隊も。
地道にがんばって働いている人たちに、もっと光が当たる世の中にならないと。お金で買えないものはない、と言った人がいるけれど、世の中、お金で買えないものはたくさんある。
昨日、ウン十年ぶりに「試験」というものを受けてみた。漢字検定2級。
某大学が会場だったのだが、大学の教室に入るのも何十年ぶりかなあ〜。取材で大学の先生に話をうかがうことはあっても、教室には入らないし。
冷暖房完備のきれいな教室にびっくり。
漢字検定2級は、高卒程度だというけれど、合格率は20数%だとか。準備万端で臨んだわけではないので、私も受かっているかどうか心許ない。
でも、たまには試験を受けてみるというのも、なかなかいい刺激にはなった。