No.52の記事

調子はイマイチ

今日も風邪っぽくて調子はイマイチだけど、どうやら熱は下がったようなので
立川談志一門会を聴きに、吉祥寺の前進座劇場へ。
前座もそのあとの噺家さんたちも、どうもイマイチ、私にはぴんとこなかった。
そしてお待ちかねの談志。
最近、私はこの人の噺を聴くと、なぜかピカソのキュビズムを思い出す。
通常の噺に飽きて、噺をばらばらと分析して楽しんでいる世界。
何を言っても、持ち前の愛嬌で許されてしまうところがあるから、
ブラックジョークもそれほどきわどく感じられない。
客も「談志だから、笑っておかなければ」という強迫観念があるように思う。
かつて古典を、古典とは思えないような現代感覚で、
それでいて、すばらしい古典として聴かせた、あの談志はもういないのかな、と
思ってしまう。
自分でも通常の落語会では浮いてしまう、と言っていたけれど、
別世界へ行きつつあることがいいのかどうか・・・私も悩んでしまった。

こぶ平が正蔵を継ぎ、ドラマでタイガー&ドラゴンなどをやったりして
落語がブームになりつつあるような印象を受けるが、
今現在、客が聴きたい落語はどういうものなのだろう、
噺家が聴かせたい噺はどういうものなのだろう。
歌舞伎のようにきっちりした型があるわけではないだけに、
噺家と客が真剣に考えていかないと、落語は後世には残らないかもしれない。
そんな危機感がある。
ま、私が危機感を抱いてもしょうがないんだけど・・・。